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マーケット動向・最新の注目ニュース

東南アジアEC、巣ごもり消費で加速

2020.03.26
東南アジアEC、巣ごもり消費で加速
StockSnapによるPixabayからの画像

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3/26 日経新聞より>

タイCP、コンビニ宅配 全土に 25年に市場4倍予測も


CPグループ傘下の小売り大手CPオールはタイで展開するコンビニ「セブンイレブン」での宅配を、このほど全国1500店に広げた。スマートフォンアプリから食品や日用品などを注文するサービスで、1月からバンコクの約100店で試験的に実施していた。今後は1万1000店への展開をめざしており、配達員2万人を採用する。

タイでは22日からバンコク首都圏で、食品スーパーやコンビニ以外の商業施設や外食店の営業休止が命じられた。これにより商品の宅配ニーズは高まっており、CPはサービス拠点の拡充で利便性を高める。

持ち帰り営業のみ認められている外食店でも宅配需要が増えている。タイ小売り大手セントラル・グループは百貨店を休業したが、テナントの外食店で宅配向け営業を続けている。バンコクの百貨店「セントラル・プラザ」などに、外食店が宅配用商品を渡す専用スペースを開設。バイク運転手が受け取り、注文した顧客に届ける仕組みだ。

調査会社カシコン・リサーチ・センターは25日、タイの飲食宅配市場が2020年に前年比17%増の400億バーツ(1350億円)程度に拡大するとの予測を明らかにした。従来は年平均10%の増加を見込んでいたが、足元の需要増を受けて上方修正した。アナンタポーン上席研究員は地元紙に対し「新型コロナの感染拡大が市場の成長を加速させる」と述べた。


飲食宅配を手がける企業は新型コロナの感染対策を急ぐ。シンガポールの配車大手グラブやドイツ系のフードパンダは顧客と運転手が接触せずに商品を受け渡しするサービスを始めた。運転手は玄関先など顧客が指定した場所に食事を置き、感染リスクを減らす。

ほかの地域でも宅配需要は旺盛だ。フィリピンでは地場バイクタクシーのアンカスが24日、飲食宅配へ参入すると発表した。シンガポールのオンラインゲーム大手、シーの電子商取引部門「ショッピー」はマレーシアで配送料を無料にするバウチャーの発行を始めた。マスクやアルコール消毒液をそろえ、クアラルンプールでは注文翌日に配送する。

担当役員のゾウ・ジュンジエ氏は「顧客が医療関連や生活必需品を引き続き手に入れられるよう、在庫の維持に注力している」と強調する。グラブは配車サービスの運転手1万8千人以上を飲食宅配にシフトした。

東南アジアのEC市場は成長余地が大きい。米グーグルなどは新型コロナ拡大前の時点で、主要6カ国のEC市場が25年に1530億ドル(約17兆円)と19年比4倍に拡大すると予測。足元の需要増を踏まえれば前倒しされる可能性がある。



米調査会社eマーケッターによると、小売り全体に占めるEC割合(EC化率)はタイやインドネシアで2%前後と中国(23%)や日本(7%)より低かった。各国で外出規制が広がるなか、宅配市場の拡大が加速するとの見方がある。

もっとも、急激なEC需要の増大はひずみを招く恐れもある。EC化率が5%のインドではEC会社の配送で支障を来す事態が生じている。

食料品宅配大手のビッグバスケットやグローファーズは需要の急増に物資の供給や配送が追いつかず、21日から受注を各品目1つまでに限定し始めた。地元紙によると、ビッグバスケットは3月中旬に複数の都市で注文数が一時、通常の2倍に増えていた。

インドは25日から「全土封鎖」を実施し、ほぼすべての事業所、商業施設の閉鎖を命じた。食料品や医薬品の流通は適用除外とされているが、実際には配達車両が検問の通過を拒否されたり、倉庫の閉鎖を命じられたりしている。これを受けて米ウォルマート傘下のEC大手、印フリップカートは、当面の間サービスを停止すると発表した。

東南アジアでもタイで26日に非常事態宣言が施行される予定で、行動制限がさらに厳しくなる可能性がある。マレーシアも移動制限期間を延ばした。配送担当者の確保や感染防止策が一段と重要になるなかで、EC事業者が需要増に応えられるかが課題となる。

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