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マーケット動向・最新の注目ニュース

2020年代医療系テクノロジー進化

2020.05.13
2020年代医療系テクノロジー進化
Philippe DelavieによるPixabayからの画像  

  ≪'NEXT1000'≫

バイオ薬一点突破狙う
遺伝子や再生技術活用



イオベンチャーは患者数が少ない「希少疾患」や独自の技術に特化することが多い。大手製薬会社が積極的に手掛けない分野や開発手法を重視し、画期的な成果を狙うことに意義がある。主に技術の種(シーズ)となっているのが大学での研究だ。

アンジェスは大阪大学発のバイオベンチャーとして2002年に東証マザーズに上場した。体内に遺伝子を注入して病気を治療する「遺伝子治療薬」の開発に取り組んでおり、19年に国内で初めて厚生労働省から承認を受けた「コラテジェン」を発売した。

この薬は足に注射すると、遺伝子が作用して新しい血管を作る効果がある。糖尿病などが原因の動脈硬化では血流の悪化により足に潰瘍ができて、最悪の場合は足を切断せざるを得なくなる。コラテジェンを投与すればそうしたケースを減らせるという。


山田英社長は「日本で承認を得られたのは海外展開にもプラス」として、コラテジェンの米国投入を目指す。別の効用がある遺伝子治療薬も米国で臨床試験(治験)中だ。

アンジェスのように薬を開発するバイオベンチャーは「創薬型」と呼ばれる。画期的な薬を開発し、販売にこぎ着ければ大きな利益が期待できる。一方で開発期間中は費用が先行するため赤字が続くことが多い。アンジェスもコラテジェンを発売したのは上場から約17年後だ。

ペプチドリームは薬の開発につながる物質を効率的に作り出す技術を持つ。アミノ酸を組み合わせて、薬のもとになる「ペプチド」を大量かつ短時間に作ることができる。東京大学の技術を基に立ち上げたベンチャーで、創薬の「基盤型」と呼ばれるビジネスの代表だ。

従来の薬は化学物質を合成して作る「低分子医薬品」と、動物の細胞で作る「抗体医薬品」に大きく分けられる。それぞれ激しい副作用、製造コスト、飲み薬へのしにくさ、といった課題があった。ペプチドはこうした課題の解決につながる技術とされる。病気の原因となる部位などに直接効く、安価な飲み薬の登場が期待されている。

薬の開発は実際に人に投与して効き目を確認する治験が必要で、長い時間と多額の費用がかかる。ペプチドリームは提携する製薬会社にペプチドを提供したり、提携先の開発が進捗したりすると対価を得られるため、早くから収入がある。変則決算だった19年12月期を除き、13年の上場以来黒字が続く。

最近、注目度が高まっているのが再生医療だ。患者の細胞などを培養し、皮膚や臓器など身体の傷ついた部位を修復する。京都大学の山中伸弥教授が世界で初めて作製しノーベル賞を受賞した「iPS細胞」も再生医療の技術だ。

国内で初めて再生医療の製品を投入したのがジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(J・TEC)だ。07年に患者自身のわずかな皮膚細胞から表皮を培養できる「ジェイス」で厚生労働省から製造承認を取得した。重いやけどや生まれつき身体の広範囲に「あざ」のある症状などを治療するのに用いる。

患者のひざの軟骨細胞を取り出して培養し、損傷部に戻す製品も12年に承認を取得。角膜上皮を再生する製品も、近く実用化される可能性がある。

ヘリオスは幹細胞を基にした治療薬「マルチステム」の開発を進める。21年にも脳梗塞などを対象とした治験が終了する見通しだ。脳梗塞の病状の悪化を抑える効果が期待でき、承認されれば同社初の薬の実用化となる。

バイオベンチャーは多額の研究開発費が必要なため、収益基盤が整う前に上場して資金を調達するケースが多い。上場後に期待通りに開発が進まず、株価が低迷する企業も目立つ。研究開発が進展すると株価は上昇しがちだが、創薬型などは実用化まで本格的な収益化の時期や規模が見通しにくい。再生医療の技術を用いた治療薬を開発するサンバイオは市場で注目されていたが、昨年 治験が不調だったとの発表により株価が急落した。


ペプチドリーム 
リード・パトリック社長
提携進め創薬にも注力 

ペプチドリームはNEXT1000企業の中で株式市場の注目度が高い企業の一つ。時価総額は国内のバイオベンチャーでは最大だ。業績は好調が続いており、2020年12月期の売上高は100億円以上、最終利益は40億円以上になる見通し。

リード・パトリック社長はペプチドリームの実質的な創業メンバーの一人。もともと東京大学の特任助教授としてがんなどの研究をしていた。収益基盤が安定したことで「今後は自社での創薬にも力を入れる」と話す。実は創業時から「ペプチドを作るだけでなく創薬までを手掛ける方針だった」という。だが、多額の資金と時間が必要なため「まず、ペプチドを作成する技術開発に集中し、早期の黒字化を優先した」。

提携先の製薬会社にペプチドを提供するビジネスは、薬の開発の進捗や実用化によって追加の収入が発生する。ただ、提携先がペプチドを使った薬の開発を優先するとは限らない。自社で創薬を手掛ければ、中長期的に成長スピードを落とさずに済むという狙いもある。

現在、臨床試験に入っている自社の医薬品候補は2つ。22年6月までに1つを実用化する目標を掲げる。開発のスピードを上げるため、バイオベンチャーのそーせいグループの子会社と共同研究するなど外部とも連携する。




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