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波乱相場 積み立てが強い

2019.08.19
波乱相場 積み立てが強い
NISAで低コスト投信 

米中貿易摩擦を背景に世界の株式市場が動揺しています。日経平均株価は8月に入り1102円(5.1%)安と大きく下落し、投資を始めたばかりの初心者は不安になっている人もいるでしょう。実は荒れた相場で強みを発揮するのが積み立て投資です。積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)を使い、長期投資を始める好機といえそうです。







つみたてNISAは年間40万円を上限に投資し、20年間にわたって投資信託の運用益が非課税になる制度です。20歳以上の国内居住者であれば誰でも口座を開設できます。長期的な資産形成の手段として利用する価値は大きいです。

商品数や金額に差

つみたてNISAで購入できるのは販売手数料がかからず、保有コストが低い投信が中心で、基本的に一定の期間ごとに固定の積立額で購入します。こうした手法は「ドルコスト平均法」と呼ばれ、一度に大きな額を投資するのに比べて価格変動の影響を小さくできます。「投資を始めるタイミングにあまり頭を悩ませる必要はない」(三菱アセット・ブレインズの標陽平ファンドアナリスト)のも利点です。

始めるには証券会社や銀行などに口座を開設しますが、1口座しか作れません。金融機関によって投信の品ぞろえや最小投資金額などが異なることに注意したいです(表A)。

差が目立つのは商品数です。対面証券や銀行は商品数を絞っているのに対し、ネット証券は150本前後を用意しています。ネット証券の方が選択肢が広い半面、対面証券などでは実店舗で説明を受けながら選べます。積み立て頻度は毎月が基本ですが、SBI証券や楽天証券は毎日も可能です。

信託報酬考慮して

次は投信選びです。投信は運用手法により「インデックス型」と「アクティブ型」に大別できます。前者は日経平均など市場の平均的な値動きを示す指数と同じような値動きします。後者はプロの運用者が投資先を選別し、市場平均を上回る成果を目指します。

一般的にアクティブ型の方が投信の保有コストである信託報酬が高めです。金融庁によれば、つみたてNISA対象投信の信託報酬の平均はインデックス型で0.31%、アクティブ型で1.03%(7月22日時点)です。NISA口座は運用益は非課税ですが、投信ごとにかかる信託報酬は保有期間中、ずっと負担する必要があります。長期投資の利益を大きく左右するだけに、できるだけ低コストの投信を選びたいです。

投資先には国内外の株式に特化するタイプや債券など複数の金融資産に分散投資するタイプがあります。ニッセイ基礎研究所の前山裕亮准主任研究員は「地域分散をきかせるため、先進国や全世界の株式に投資するインデックス投信がおすすめ」と話します。

つみたてNISAの対象で、信託報酬が低い主なインデックス投信を表Bに示しました。「ニッセイ外国株式インデックスファンド」や「たわらノーロード全世界株式」などのコストの低さが目を引きます。投資先などが同じ投信が複数ある場合は、より低コストの投信を選びたいです。

過去の積み立て投資の運用成果を見てみましょう。バブル崩壊によって日経平均株価が最高値圏から大きく値下がりし始めた1990年から、月3万円の積み立て投資を継続した結果です(グラフC)。

先進国の株式に投資し続けた場合、投資額の1053万円は約3500万円に膨らみます。内外株式・債券の4資産均等投資でも約2200万円になります。定額で積み立てると、投信の価格が下落したときは多く、上昇したときは少なく購入することになります。長期で運用すると、より積み立ての効果を得やすくなります。

カギは「相場が大きく下落したときに焦って中断しないこと」(三菱アセット・ブレインズの標氏)。先進国株投資の例を見ると、リーマン・ショック後の世界的な株安によって09年初めに一時元本を割り込みました。ここでやめてしまった人は、その後の株価上昇の成果を得られませんでした。

当面は株式も為替も不安定な値動きが続きそうです。このようなときこそコツコツとぶれない投資を続けたいものです。
(出所:日本経済新聞)

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